性器ヘルペスになった話②
だけど、私の祈りは神様へは届かなかった。
膣口にできた水疱はどんどん増え、お尻の穴の方にまでできていた。そして熱を持って熱くて痛い。次回受診するころには、性器ヘルペスだと確信していた。
再受診の結果はやはり性器ヘルペスだった。断定された。そこでバラシクロビルという抗ウイルス薬を処方してもらい、5日間飲み続けた。
性器ヘルペスと断定されてから、私はTwitterで同じ症状の人を探して「私だけじゃない」という安心感を求めたり、ネットに書いてある再発率や完治することはないという情報を見ては絶望していた。
体の真ん中が痛くて痒いと、こんなに精神的にもきついなんて。セックスもできないし、これからの人生、不定期でこんなに辛い思いを繰り返さないといけないなんて。
そう考えただけであの日のセックスをした自分を心から恨んだ。
5日間の投薬が終わるころには症状はかなり軽くなっていて、たまに少し後からできた水疱がかゆくなるくらいだった。
婦人科ではだいぶきれいになったといわれ、あと3日だけバラシクロビルをもらって、その後はきれいに完治した。
これから一生付き合っていかないといけない性器ヘルペス。できるだけ再発しないように、ネットで調べてた時に見つけた「リジン」のサプリメントを今は毎日飲んでいる。
これを飲むと、免疫力が上がって再発しにくくなるんだって。
まだ数日しか飲んでないけど、疲れにくくなった気がする。
もうゴム無しのセックスはしない。大切な人を傷つけたくないから。これから一生十字架を背負って、きっとたまに痛みを思い出して、私は生きていく。